美術館は、実は感染症の拡散リスクの大きな施設です。入場者数が多ければ、同じ作品の前に多数の人間が詰めかける事になりますし、全ての作品を見ようとすれば(多くの人はそうでしょう)、中に感染者が含まれていた場合、同じルートを皆が通る事になる。おまけに、閉鎖的な施設。

 この事を私が意識したのは、春節に当たる2020年1月24日、国立西洋美術館の地下2Fホールで見ていたとき、大陸南方方言の中国人がマスクをしながら、やたらゲホゲホと咳き込んでいたときでした。あのときに私も新型コロナウィルスに感染したのかも知れませんが、確かめる術は無い。既に回復したとしたら、私は、倦怠感だけで、ほぼ無症状で通り抜けた事になりますが、安心は出来る。でも、倦怠感は花粉症の所為である可能性も大きく、未だ感染していないものとして、いつも多少ビクビクしながら過ごすしかありません。

 この事は判っちゃいるんですが、休館ばかりなのは寂しい(笑)。実は、2020年3月になって、多くの美術館が休館していた前半期間に、あんまり人が詰めかけてはいないとの予想の下、弥生美術館・竹下夢二美術館(文京区 弥生町。名前が並立してますが、運営は一体です)を訪問してたんですけどね。そのときは、まだ落ち着いた雰囲気で見ていられました。ほどよい空き具合でした(笑)。
 でも、この館も、2020年4月6日、当面の間の臨時休館が発表されました(公式twitterの2020年4月6日の項)。前回の展覧会は~2020年3月29日とされていたのですが、いずれも~2020年3月27日で閉幕したとの記述がある(http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/yayoi/exhibition/now.html 、http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/yumeji/exhibition/now.html )事から、実質的には2020年3月28日~、臨時休館していたのかも知れません。

 でも、多くの美術館が2019年3月2~16日の休館の後も、休館期間を延長したところが多かったのですが、アーティゾン美術館、すみだ北斎美術館は再開しました。前者は2020年3月17日~、後者は2020年3月20日~。それぞれの判断があったものと考えます。

 アーティゾン美術館の場合、完全予約制で、中の混雑を調整出来るし、換気・空調システムが循環方式ではなく、完全入れ替え(置換空調システム。エネルギーを無駄にしない為、排気から温度を移動させているのではないか、と考えます)である事、などから、開館したものと思います。でも…下から空気を押し上げてるので、エアロゾルの浮遊を長くする効果もあるんですけどね(笑)。

 すみだ北斎美術館については、墨田区の感染者って、実は他区から較べれば結構少ないんですよね。だからこその開館だったとは思います。けれど…ここが開館している事で、他区や他道府県からの人の移入を誘導してるんですけどね(笑)。 

 でも、東京都内での感染者が増え、特に「感染場所が判らない」人が増えて来た事、関東4都県をも対象とする緊急事態宣言が2020年4月7日に出される見込みである事、などからか、2020年4月6日までに、両館とも、次回展覧会の開催が延期される事が発表されました。


(1) アーティゾン美術館で、次回展覧会の開幕を延期し、臨時休館へ。

 アーティゾン美術館は、昔のブリヂストン美術館。建替最中の2019年7月1日以降、アーティゾン美術館に改称しました(https://reywa.blog.fc2.com/blog-entry-4982.html 参照)。2020年1月18日にリニューアルオープンし、開館記念展「見えてくる光景 コレクションの現在地」を2020年1月18日~2020年3月31日の会期で開催していました(https://www.artizon.museum/collection-museum/past/detail/1 )。

 ですが、安倍首相の要請に基づき、2020年3月3~16日の期間、臨時休館(https://www.artizon.museum/news20200228 )。2020年3月17日~再開しました(https://www.artizon.museum/news20200313 )。上記開館記念展は、2020年3月31日に会期を終えました。
 次回展は、2020年4月18日~の予定だったのです(https://www.artizon.museum/news20200313 )が、2020年4月4日、当面の間の臨時休館が発表されました(https://www.artizon.museum/news20200404 )。実質、2020年4月4日~、附属施設を含め、全館休館となっています。

 私の場合、https://reywa.blog.fc2.com/blog-category-39.html に開館記念展をリストアップしてある様に、~2020年3月31日には開館記念展に行く積もりでした。完全予約が必要な事は理解していたものの、リニューアルオープンしてから私が見た限り満員と云う事は無かったので、「都合のいいときに行く事にし、向かう電車の中で予約処理をすればいいや」くらの認識で、スマホなどの処理だけ済ましていました。
 安倍首相の要請から実際の最初の休館(2020年3月3~16日)まで、ほんの少し時間があったのですが、その際は、休館のアナウンスが無い事で、安心して、「2020年3月になってから行けばいいや」と思っているうちに、休館してしまいました。再開して後、再開理由(上述の認識)も理解していたものの、新型コロナウィルスの感染リスクを測っているうちに、段々時間的に追い込まれ、最終的には、電車に乗る事で感染リスクを増やす(他の日に乗っていても、それに回数を加える事は、更にリスクを増やす)と考え、自粛しました。開館記念展は、行けず終いで会期が終了しました。



(2) すみだ北斎美術館は、2020年4月6日~2020年5月7日の期間、臨時休館。

 安倍首相の要請に基づき、2020年2月29日~2020年3月16日の期間臨時休館(https://hokusai-museum.jp/modules/Topic/topics/view/854 )を発表し、その期間が経過した後、2020年3月20日から再開(https://hokusai-museum.jp/modules/Topic/topics/view/895 )。

 ~2020年4月5日の会期で、企画展「北斎師弟対決」を開催していた(https://hokusai-museum.jp/modules/Exhibition/exhibitions/view/743 )のですが、翌日の月曜日の休館から引き続き、GW明け(2020年4月7日に出される緊急事態宣言の当初見込みの期間終了)まで臨時休館する事になりました。

 次回企画展「大江戸歳時記」は、2020年4月21日~の予定でしたが、2020年5月8日~の予定となりました(https://hokusai-museum.jp/modules/Exhibition/exhibitions/view/1045 )。すみだ北斎美術館の場合、企画展が開催されていない期間も、常設展が開催されていたのですが、こちらも当然、臨時休館に伴い、見れなくなります。

 私の場合は、すみだ北斎美術館のn年間パスポートを持っているのですが、「北斎師弟対決」(2020年2月8日~2020年3月8日)は、安倍首相の要請に基いての2020年2月29日~2020年3月16日の期間の臨時休館に巻き込まれ、前期は行けず終いのまま期間終了。後期は、開館していたのは知っていたものの、電車に乗る事で感染リスクを増やす(他の日に乗っていても、それに回数を加える事は、更にリスクを増やす)と考え、自粛しました。結局、「北斎師弟対決」は、前期・後期、共に行けず終いとなりました。
 年間パスポートは、休館期間分、期間を延長して貰えるそうです。