8月13日(土)、取手利根川花火大会に行く直前に、このブログの更新をしたつもりだったのですが、更新作業が上手く行かなかった様で、反映されていません。同趣旨で、再び書きます。

 私は、今のところ、千葉8区の小選挙区では自民党の桜田義孝に、比例代表選挙区(千葉県と神奈川県をくっつけた南関東ブロックです。繋がってるのは、アクアライン部分だけですけどね)でも自民党に投票してもいいと考えています(「8月12日時点での方針」を参照して下さい)。
 しかし、次の参議院選挙では、民主党に投票する積もりでいます。理由は、次の通りです。しかし、その時点の方針や論点、状況を勘案して、投票行動を変えるかも知れないのは、勿論です。

 制度と云うものは、根幹の基盤を設定はするものの、実際の状態は、様々な現れ方をします。参議院(以下、参院と略します)も、そうしたものの一つです。現在の参院は、衆院の与野党伯仲を背景にして、大きな力を持っています。今回の郵政民営化法案否決に限らず、参院の発言力はかなり大きなものとなっています。これに関する明確な分析をかつて朝日新聞で読んだ事がありますが、手元に残していないのでキチンと明示する事が出来ず、残念です。

 以下、ちょっと制度論を。
 制度的には、参院議員の任期は6年であり、衆院議員の4年より、1.5倍長くなっています(憲法46条)。更に、参院には解散がありません。身分としては、かなり安定したものとなっています。参院は「良識の府」と言われていますが、制度としては、被選挙権が衆院議員(満25歳以上)に較べて5歳上(満30歳以上)となっているに過ぎません(これを定めるのは、憲法ではなく、憲法44条の「法律で定める」との委任に基づき、公職選挙法10条)。ちなみに、選挙権は、どちらも満20歳以上です(これも憲法ではなく、憲法44条の委任に基づき、公職選挙法9条)。これだけの事で、参院議員に衆院議員の1.5倍の任期を与える必要はあるのでしょうか?「良識の府」である事は、被選挙権の年齢で担保されるのでしょうか?私は、そうは思いません。任期は、衆院と同じ4年とすべきと考えます。
 憲法は、激変緩和の装置を参院に担わせた様で、任期が長いのと同時に、半数ずつの改選(3年毎の改選)を定めています。激変緩和と同時に、衆院と違い、解散がないので、3年毎の選挙を義務付けたものと読めます。私は、半数毎の改選は構わないものの、上に述べた事から、任期を4年とし、半数毎の改選を2年毎に行うべきと考えます。
 さて、憲法やらの根幹に関わる事を書きましたが、参院の概略を掴んで頂く為です。次こそが、現時点での最大の問題です。
 それは、所謂「1票の格差」です。参議院は、二院ある事の性質を活かす為、衆院とは違う考えで運用すべきと言われて来ましたし、かつての最高裁判決でもそれは指摘されています。しかし、参院は、
① 各県を1選挙区として独立させる(2県をまとめて1選挙区とはしない)
② 各県には改選時必ず1人の投票を認める
③ 大きな定員増を招かない(財政難ですので)
と言う原則の下で、有権者数で最大と最小を比較した場合、3倍程度の格差が存在します。大きな力を持つに至った参院で、その代表の選出には大きな問題があるのです。現在の検討案では、②の原則を撤廃して6年に一度の投票のみある選挙区を作ろうとの案まで出ている様です。私は、この案は、投票の機会を奪われる有権者が出る事から、憲法違反であると考えます。2県をまとめて1選挙区とすればよいと考えるのですが、解散もなく、自己改革能力をかなり落とした参院では、いつも小手先の修正をし、最近では、その都度、最高裁判決で違憲だが、選挙は無効としない、と云う形の判決を貰っています。一部修正→ 違憲判決 → 一部修正 → 違憲判決、の繰り返しです。私は、イイカゲン選挙を無効とし、全国1区の比例代表選挙での選挙を命じるべき時と思います。但し、それまでに成立した議決は無効としないと云う事で。勿論、衆院選挙も、適用する原則は同じであるべきです。こうした場合、無効とされた議員には解散と同じ効果となります。問題は、全議員を無効としない限り、判決の時期によっては、半数毎の改選が3年毎にならない可能性が出て来る事でしょうか。
 私の理想としては、2院制を維持するのであれば、衆院は小選挙区を中心とし、方向を決める為の二大政党制とし(小選挙区の場合、制度の特徴として、かなりの可能性で2大政党制となってしまうのです)、参院は、比例代表制で細かな多方面からの検討を加える場とする(比例代表制では、制度の特徴として、他党乱立を招き易いとされています)。その上で、緊急性の高い議題は存在するので、衆院の優越を維持する、と云った形です。
 とにかく、参院の選出の制度には大きな問題があり、それなのに、参院は現在の状況で、大きな力を握るに至った、と云う事なのです。制度改正は、直ぐには出来ないと思われます。

 この様な参院では、衆院に較べて、政党や議員を全方位から見て選ばないと、そのときの思い以上の軛を政治に与えてしまう事になります。だから、恐らく、私は、参院選では、基本的な考え方が近い民主党に投票すると思います。次の参院選は、2007年です。
 逆に言えば、今回の選挙では、郵政民営化への意思をはっきりと示す為、小選挙区自民、比例区自民、でも構わないと考えています。自民+公明で3分の2以上の議員数を獲得して、参院がどうであれ、郵政民営化を可決出来る様になっても(憲法59条2項で、法律案については、参院が否決しても、衆院が2/3以上の議決で多数で再度可決したら、法律となると定めています)、構わないとさえ思っています。

 では、自民党が大勝したら万々歳なのか?そうは行きません。小泉首相は、郵政民営化の方向については、非常に強い意志を持って、方向を語れる人ですが、政策に穴の多い人です。全く知らないし、興味の無い分野と言ったものもあるのです。こんな分野では、どう流れるか、危うさも感じます。
 また、次期総裁候補と呼ばれる人たちの政策の危なさ。昔に逆戻りの可能性もあります。「2年後の2007年参院選挙では民主党の政策をしっかり支持し、民主党に投票して歯止めをかける」、それを心に決めて、今回は苦渋の選択をするしかないのかも知れません。

参考①:このブログ内の記事「参議院こそ改革が必要だ!」
http://blogs.yahoo.co.jp/ubiquitous_budda/10148057.html